フロントランナー/原題 THE FRONT RUNNER

大統領になるはずだったゲイリー・ハート 

全てを変えてしまった、1988年。「世界」を「アメリカ」をそして「報道」までも。裏切ったのはマスコミか、国民か、それとも彼自身か。(ソニー・ピクチャーズ)

DATE

2019.2.2 Screen1 TOHO LaLaport

FILMMAKERS

監督 ジェイソン・ライトマン 脚本・原作 マット・バイ「ALL THE TRUTH IS OUT」2014 配給 ㈱ソニー・ピクチャーズ・エンタテイメント

CAST

ヒュー・ジャックマン(ゲイリー・ハート)、ヴェラ・ファーミガ(リー・ハート)、J.K.シモンズ(ゲイリー・ハート陣営)、マムドゥ・アチー(ワシントン・ポスト A.J.パーカー)、J.K.シモンズ(ゲイリー・ハート陣営)

ご注意

以下の文章にはネタばれを含みますのでご注意ください。 

概要

 1988年のアメリカ大統領選、最も大統領に近いとされていたゲイリー・ハート。フロントランナー(大統領選の最有力候補)に躍り出てから、スキャンダルの発覚で出馬断念を決めるまでの数週間の物語。

 アメリカ大統領たる資質には清廉潔白が完璧に求められていた時代、本作は大統領選の厳しさを描くだけではなく、それとの比較で、現在のトランプ大統領を考えさせる作品にもなっている。アメリカ社会で没落したかつての中間層やマイノリティなどの圧倒的支持があればスキャンダルがあっても大統領になれるのだ。

CINEMAEYES

 マスコミとのフリー取材でスキャンダルの質疑が飛び交う、マスコミ重鎮のワシントン・ポスト紙 パーカー記者 が究極の質問をするが、それには答えず「その質問は愚問だ」と一蹴してしまう。そこは明確に否定しなければならない場面だった・・・

 それまで何とかスキャンダル問題を乗り切ってきたにも関わらず、このことで疑いが払拭されず残ってしまう。自身信条、国民、家族、スキャンダル相手、を思うとき嘘は言えない、だから「愚問」とかわすのだが、社会の中では絶対に明言しておかなければならない瞬間が、事の大小に関わらず、人間誰しもあるものだ。
www.frontrunner-movie.jp

ミスター・ガラス/原題 Glass 

“スーパーヒーロー”は実在するか? 3人の特殊な能力を持つ男を対象にした研究と、その恐るべき結末とは?(ウォルト・ディズニー・ジャパン

〓DATE

2019.1.27(日)Screen1(TOHO CINEMAS LALAPORT F)

〓FILMMAKERS

監督・脚本・製作 M・ナイト・シャマラン、製作総指揮 スティーヴン・シュナイダー 製作会社 ユニバーサル・ピクチャーズブエナ・ビスタ・インターナショナル 配給 ウォルト・ディズニー・スタジオ・モーション・ピクチャーズ(世界配給) ウォルト・ディズニー・ジャパン(日)

〓CAST

ブルース・ウィリス(デヴィッド・ダン)、サミュエル・L・ジャクソン(ミスター・ガラスことイライジャ・プライス)、ジェームズ・マカヴォイ(ケヴィン・ウェンデル・クラム)、アニャ・テイラー=ジョイ(ケイシー・クック)、スペンサー・トリート・クラーク(ダンの息子 ジョセフ・ダン)、シャーレーン・ウッダード(ミスター・ガラスの母)、サラ・ポールソン精神科医エリー・ステイプル)

〓閲覧制限
なし
〓ご注意
以下の文章にはネタばれを含みますのでご注意ください。

〓概要

 M・ナイト・シャマラン監督作品の『アンブレイカブル(2000)』、『スプリット(2016)』の続編が本作だ。『スプリット』のラストにブルース・ウィリス(デヴィット)が一瞬出演しており「ミスター・ガラス」とつぶやき、本作に繋げている。

 この3作品に共通して感じるのは、ゆっくりと流れる時間だ。緊迫するシーンになってもゆっくりとじっくりと見せられるから、観る者の緊張度合いも長時間、手に汗握ることは覚悟しておいた方が良いだろう。

f:id:cinemaeye:20190127190559j:image

 『アンブレイカブル』でデヴィットとその息子はデヴィットの特殊能力を自覚し、以来、陰の世界で被害者を救い、犯人を成敗してきた。ある日、解離性人格障害を持つ犯人(ケビン)が女子高生を監禁する事件が発生する。

 デヴィットは事件現場が近いと思われる地区へ行き、犯人(ケビン)が監禁潜伏している場所を発見、ケビンの別人格のビーストとの闘いになったところで二人は警察に取り囲まれ、精神病棟に送り込まれる。その病棟には『アンブレイカブル』でデヴィットの敵となった頭脳能力者イライジャもいたのだった・・・

〓cinemaeye

 ヒーロー映画は多数あるが、本作が描くヒーローやヴィランものの世界観は独特だ。世界の均衡を保つための勢力、特殊能力を持つ者を無力化すべく活動している合法的組織があるというものだ。本作に出てくる能力者はスーパーヒーローの様な圧倒的能力ではないから、拘束されるし、命も永遠ではなく、危険能力者とされればこの組織により合法的に抹殺されていく世界が描かれている。

 ヒーローがデヴィットのように分別ある普通の市民だけなら良いのだが、そうではない場合はとても危険な存在となろう。この観点からはこの様な組織はとても重要なものとなる。もし、「エージェント・オブ・シールド」のS.H.I.E.L.Dの様な組織があれば、デヴィットはメンバーに入っていたかもしれなかったのだが・・。そのS.H.I.E.L.Dの元長官ニック・フューリーを演じていたのはサミュエル・L・ジャクソン、今回はミスター・ガラス、悪役だ。

f:id:cinemaeye:20190127190651j:image

f:id:cinemaeye:20190127190731j:image

f:id:cinemaeye:20190127190747j:image

 アニャ・テイラー=ジョイ演じるケイシーは、『スプリット(2016)』の事件から3年が経過し逞しい女性になっていた。現在はフィラデルフィア動物園に勤務している、そう、あの『スプリット』の事件現場だ。ケイシーはあれから強い女性になったということを表現しているのだろう。ケイシーを幼いころから虐待していた叔父には罪を償わせたとも語っている。

f:id:cinemaeye:20190127190755j:image

 シャマラン監督はカメオ出演がスタン・リーさん並みにお好きなよう!『アンブレイカブル』でも『スプリット』でも出演があったが、本作でもカメオ出演が防犯ショップのところで見られます。

 サラ・ポールソン精神科医としてまたまた登場、先週に続いてまたお会いできたのだ。『オーシャンズ8(2018)』『ライ麦畑の反逆児(2019)』と比較的いい感じの役柄だったが、今回は腕に秘密結社の刺青があるちょっと恐ろしい感じの役を演じていた。

 エンディングはガラスの破片が上に流れていく、ガラス破片の中には『アンブレイカブル』や『スプリット』の文字が入っており、3部作になっていることを強く謳っている。
www.disney.co.jp